生活保護問題議員研修会「現場から考える、生活保護「改革」と生活困窮者支援」が開かれ参加しました
まずNPO法人自立サポートセンター・もやい理事の稲葉剛氏が「63年ぶりの生活保護『改革』を検証する」と題して講演。稲葉氏は、生存権を保障する最後のセイフティネットの生活保護制度が改正された。この改正は必要な人が利用できなくなる変更である。いのちの切り捨てにならない様、自治体でこれまで通りの運用になるようにすることが大切である。生活困窮者自立支援法は生活保護申請の手前に新しい支援制度をつくるものだが、生活保護に行かせないように作用する可能性があると指摘されました。
小久保哲郎弁護士は、生活保護法「改正」に対してどう対応を行うのか法改正の内容,厚生労働省との話し合いに触れながら説明。日欧文化交流学院長の銭本隆行氏はデンマークの社会保障を説明されました。銭本氏は、ゆりかごから墓場まで社会保障が充実されている実態、それは社会福祉国家の理念の中で築きあげられたもの。国民の平等の権利、福祉は税金を財源とするか考え方に徹するなかで確立されたものであると報告されました。
2日目午前中は分科会、私は「生活保護なんでもQ&A」に参加し、あらためて生活保護制度の基礎から学びました。その後、厚生労働省社会・援護局地域福祉課の熊木正人・生活困窮者自立支援室長から生活困窮者自立支援法の内容について説明があり、最後に生活保護問題対策全国会議代表幹事の尾藤廣喜弁護士から閉会あいさつを兼ねて、生活保護の改正について報告。尾藤氏は、制度後退を許さない取り組みが大切である、保護基準引き下げは他の制度にも大きな影響を及ぼすため、その実態を明らかにすること、生活困窮者自立支援法はこの権利性の確立と充実を求める運動を併せて行おうと訴えられました。
共産党尼崎市議団からの参加者
報告を行う自立サポートセンターの稲葉さん
報告を行う日欧文化交流学院長の銭本さん