川崎敏美議員の2016年度予算議案と市長の施政方針に対する代表質疑の第1登壇の発言です

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 日本共産党議員団の川崎としみです。会派を代表して提案された2016年度予算関連議案と市長の施政方針について質疑を行います。
1 市長の施政方針について
 市制100周年にあたり、尼崎の成り立ちを市民の暮らしから見ていくといった視点が必要です。戦後を振り返るだけでも、市民には絶えず課題が突きつけられ、それを克服していくために努力してきたのが尼崎でした。ジェーン台風での水害で防潮堤を造らざるを得なかった背景には、大正期以来、工場、企業が地下水をくみ揚げすぎて、地盤沈下を引き起こしたという問題がありました。 また尼崎といえばかつては公害の町として名をはせました。公害には発生源があります。公害反対裁判などが起こり、国、企業の社会的責任を果たさせるための市民の運動が契機となり、公害規制に国や県が取り組み、市と事業者がこれらの問題克服のためにともに力をあわせてきました。こうした尼崎市ならではの歴史をおさえ、今後も市民とともに歩いていくという姿勢が大切だと思います。2016年度も依然として厳しい財政状況の下にあります。稲村市長は、市制100周年にちなんで「ひと咲き、まち咲き、あまがさき」にかけて、今後の市政運営をさらっときれいに描がれましたが、市民のくらしは、格差と貧困の広がり、貧困率、子どもの貧困、就学援助の割合、ひとり世帯の増加、生活保護の割合等々、近隣他市との比較でもいずれも尼崎のほうが深刻です。それだけに市民のいまの実態から出発した、今後の尼崎を展望していくことが必要だと思われます。
お尋ねします。市長は市政100周年のコンセプトは「みんなが主役」といわれました。市政をすすめるコンセプトもそうでなければならないと思います。だからこそ今生きている市民の実態を良く見据えて、市制100周年を契機に今後の尼崎を考えていく上で、市民の置かれている実態から出発していかなければならないと思います。この点市長はどう思われますか?
機構改革1

次に組織改正についてうかがいます。防災担当局が危機管理安全局に機構変更されます。危機管理安全局を設置する狙いは、今後起こりうる南海トラフ巨大地震や津波災害、また、集中豪雨による被害など、防災や災害を含む危機管理事象に対して、より的確に対応していく体制とされています。
お聞きします。防災担当局と、危機管理安全局の違いはどこにあるのでしょうか? 一番の狙いはなんでしょうか?
また、防災会議や、国民保護協議会を担当するとのことですが、昨年、国民の反対を押し切って国会で強行可決された安全保障関連法=いわゆる戦争法との関連はあるのでしょうか?お答えください。
安倍首相は、「大規模な自然災害」を口実に、憲法に「緊急事態条項」を新設し首相権限の強化や国民の権利制限を行おうとしています。しかし私たちは21年前の阪神淡路大震災を経験しています。市長もちょうど学生のときに震災ボランティアのリーダーとして、災害現場で様々な体験をされ災害時の状況を見てこられたと思います。その際、混乱状態が現地にありましたでしょうか。
 奥山恵美子仙台市長は、昨年5月に記者会見で、「緊急事態条項」について「災害時は地元自治体が、喫緊の優先課題が何かを目の前で見ながら活動するのが大事だ」「国への権限一元化でなく自治体の権限強化をかんがえてほしい」「震災で改憲が必要だと考えたことはない」と語っています。
お尋ねします。安倍首相は「大規模な自然災害」を口実に、憲法に「緊急事態条項」を新設し首相権限の強化や国民の権利制限を行おうとしています。これらの動きについて、地方自治を守る立場から、市長はどう思いますか?
 防災計画では、尼崎市で想定される大規模事故等の災害として、航空事故、鉄道事故、道路事故などと合わせて、原子力発電所等での事故災害等が想定されています。とくに、高浜、大飯、美浜、敦賀など福井県内に立地する原子力施設で事故が発生した場合、関西広域連合の緊急時モニタリング等の情報により、防護措置や地域住民等に情報伝達をすることになっています。また、関西広域連合がまとめた「原子力災害に係る広域避難ガイドライン」に基づき、マッチングを行った対象市の避難住民の受け入れを実施することになります。しかし、危機管理というなら、こうした事態にならないようにすることが大切です。尼崎市に最も近い原子力発電所は83㎞先にある関西電力の高浜原発です。これまで高浜原発は点検のために運転を休止していました。昨年12月24日、福井地裁が、関西電力高浜原発3、4号機の再稼働を認める判断を示しました。これに対し中川智子・宝塚市長と、脱原発を目指す県議・市議11人が「受け入れられない」として抗議の声明を発表しました。声明文は、東京電力・福島第1原発事故が収束していない現状を踏まえ「市民のいのちと暮らし、安全を守る任務を負った首長や議員として、原発の再稼働は決してあってはならないと確信する」と表明しています。これは、緊急の声明であり、その後、今年1月25日には、兵庫県下の日本共産党、民主党、社民党、新社会党、緑の党ひょうご、無所属の地方議員135人が、高浜原発再稼働反対を表明し、記者会見しました。1月29日、これら高浜原発再稼動反対の声があるにもかかわらず、高浜原発3号機が再稼動されました。しかし2月26日に再稼動されたばかりの高浜原発4号機が、2月29日緊急停止しました。タービンと発電機をつなぎ発電と送電を開始する作業中のことでした。関電は「発電機に何らかの故障がある可能性がある」と説明、作業再開の見通しはないとしています。原子力規制委員会の審査が通った原発で、再稼動後のトラブルが続いています。
お尋ねします。市長は、高浜原発3・4号機の再稼働について、反対を表明すべきではなかったでしょうか? 
築40年を超えた高浜原発1・2号機の再稼働の動きにたいする市長の考えをお聞かせください。また、各地で原発再稼働がすすめられる中で、「将来的に無くしていくことが望ましい」という市長自身の考えを、今後どう実現させていくのでしょうか、考えをお聞かせ下さい。

さて一方で、世界の風力発電の発電能力が2015年末には、2014年末より17%増の4億342万キロワットになり、原子力の発電能力を上回ったと報道されました。2015年に新設された風力発電は過去最高で、原発60基分に匹敵するとされています。しかし日本は、世界の中で20番目と出遅れています。日本政府が原発に固執している中で、世界はどんどん自然エネルギーをすすめています。尼崎市は、「環境モデル都市」にも選定されていますが、新規事業では「スマートコミュニティ推進事業」やPRの事業が中心で、節電や蓄電利用の施策ではあっても、自然エネルギーを促進するものではありません。
お尋ねします。市長は、自然エネルギーの促進をどのようにすすめようとしているのか、お答えください。
アベノミクスについて
 次に経済の問題、特に市民生活に直接的な影響を与える消費税の問題についてです。先に、今後の尼崎を見通していく上でもっとも大切にしていかなければならないのは、市民の実際のいまの生活状況だと申し上げました。特に安倍政権になってからのこの3年間、消費税8%増税、大企業優遇政策、社会保障の切捨ての下で、市民のくらしはどうなっているのでしょうか。安倍首相は、年頭の記者会見で、「この3年間で雇用が増え、高い賃上げも実現し、景気は確実に回復軌道を歩んでいる」と、「アベノミクス」の「成果」を自ら賛えていました。しかし、1月の「読売新聞」の世論調査でも、国民の71%が「安倍内閣のもとで景気の回復を実感していない」と答えています。
 たしかに大企業は、2年連続で史上最高の利益を更新し、内部留保は3年間で38兆円も増え、初めて300兆円を突破しました。しかし一方で国民の暮らしはどうでしょうか。安倍首相は「2012年から2015年まで就業者が117万人増えた」と言います。しかし同じ期間の同じ統計によれば、正社員は1万人減っています。結局、増えたのは不安定・低賃金の非正規雇用だけでした。安倍首相は「高い賃上げを実現」したと言います。しかし物価上昇を差し引いた労働者の実質賃金はこの3年間でマイナス5%です。年収400万円のサラリーマンで言えば、年間20万円もの賃金が目減りしています。安倍首相は、実質賃金の低下は「パートの比率が増えたから」と言いますが、パートを除く一般労働者で見ても、名目賃金の伸びはわずか1・7%、物価上昇分にはるかに及ばず、実質賃金は大幅マイナスです。「高い賃上げの実現」といいますが、事実はまったく異なっています。可処分所得は30年前と同程度の水準となっています。経済紙として有名なイギリスのファイナンシャル・タイムズは今年はじめの特集で「アベノミクスは日本経済を不振に陥らせているものが何かを正しく特定しているのか」と批判、企業の利益でなく労働者の所得を高めない限り、経済は立て直せないと指摘します。ここにきて、10%増税に異議を唱える声が経済界からも出てきています。日本チェーンストア協会の清水信次会長は「そもそも税率10%への消費増税を再延長か凍結してほしい」と表明しています。以前、会派の議員が消費税8%増税について、市長に質問した時には、市長は社会保障のため必要とお答えになりました。しかし実際には社会保障は切り下げられています。
お尋ねします。今後の10%消費税増税は行うべきでないと思いますが、市長はどう思いますか?
また、8%増税以降の経済の落ち込みが続いているなかで、市も消費税を負担しなければなりません。2016年度予算の8%消費税の市の実際の負担額はいくらですか?また10%になるといくら増えますか?お答えください。
機構改革2

 次に子ども青少年本部を新たに設置する機構改革の問題についてです。新たな機構改革で、子ども青少年本部を設置し、市長を本部長、両副市長・教育長を副本部長にすえて、事務局も設置するということです。今まで以上に子どもを主軸に置き、市長部局および教育委員会との連携・調整をより強化、子どもや青少年に係る施策をさらに積極的に展開するとしています。
お尋ねします。機構改革で子ども青少年本部を設置し、事務局を設けるということですが、今までにない体制を新たにつくるねらいはどこにあるのでしょうか?市長の思いをきかせてください。
本庁舎
 次に本庁舎の問題についてお尋ねします。市政100周年の折、市庁舎の将来構想について方向性を示すとのことでした。今回、新本庁舎建設基金を新たに作り、今年度は2億3千万円が予算化されるということが提案されています。しかし、どこにどの程度の新庁舎を建設するのかという将来構想を出さずに、資金づくりだけを先行させています。これで果たして、市民に理解を得ることができるのでしょうか?まずは、市庁舎の規模、内容、財政、市民合意の4つの基準を示すべきです。市庁舎はどれだけの規模、内容になるのか、経費予測は150億円とも200億円とも取りざたされていますが、財政上をふくめて実際はどうなのか、市民合意をどう形成していくのか等、はじめに検討されるべきではないでしょうか。これらの点を明らかにしないまま、この基金だけを先行させることは、市民には納得が得られません。市民合意が取れてこそ始めて財政計画が日程に上ると考えます。共産党議員団は、市庁舎建設問題に対しては華美で豪華なものはつくらない、緊急性のより高い他の施策との合理的なバランスをとるべきだとの考えです。しかし、いつまでもこの問題を放置するわけには行きません、何らかの対策は必要ですが、市民の暮らしを圧迫しない範囲で取り組むべきだと考えます。
お尋ねします。市庁舎建設をきちんとまちづくり計画の中に位置づけ、最初から市民に情報を公開し、アイデア等募集して計画づくりを市民とともに行う、そうした丁寧な事前の取り組みが必要だと思いますが、市長の考えをお示しください。
公共施設(全体)
 次に公共施設にかかわる問題についてです。全国的にも公共施設の再編・統廃合の問題が顕在化してきています。これまで十分に管理やマネジメントがなされてこなかった公共施設等の総点検を国が自治体に求め、すべての自治体で「公共施設等総合管理計画」が定められていっています。今の公共施設の問題は、単なる施設の運営や更新という枠組みにとどまらないものです。公共施設の統廃合等には大きな社会的・経済的な影響がともなうという問題があり、自治体としては適切に政策的対応をしていかなければなりません。地方自治法第244条で、公の施設について「普通地方公共団体は、住民の福祉を増進する目的を持ってその利用に供するための施設を設けるものとする。」と定めています。やみくもに公共施設を統廃合することによって、どの地域においても等しく福祉・市民サービスが受けられない、住民の権利が損なわれる状況をつくりだしてはなりません。 何よりも、自治体と住民の協働の力が発揮できるよう、自治体と住民との信頼関係を強化していくための取り組みが重要です。公共施設問題を考えていく上で、第1に市民生活に何が必要か、第2に市民が等しくサービスを受けられる施設の配置となっているか、第3に市民合意の形成という3つの基準を大切にするべきだと思います。本市の人口ビジョンをみると、将来の人口減少、少子高齢化が予想されています。それにあわせ、むこう35年間に30%以上の公共施設の削減方針が出され、公共施設の再配置が進められています。総合センターの存続、労働福祉会館と労働センターの廃止、地区会館と支所の統合による複合施設の建設、新たに保健福祉センターの2箇所化など、先行している計画を抱合させる方針です。しかし、これらの計画はそれぞれ別の基準で計画されたものであり、統一性がなくバラバラで、一体尼崎がどんな街になるのかが不透明です。
お尋ねします。向こう35年間で、30%以上の公共施設が廃止される計画がある一方で、先行的に総合センターの存続、労働福祉会館の廃止、支所と地区会館の統合による複合施設の建設、保健福祉センターの2箇所化が行われています。これらの計画は、それぞれ別の基準で計画されています。改めて総合的なまちづくりの計画がなされていかなければならないと思いますが、市はどのように考えていますか?
以上で第一問を終わります。
by tokusannmi | 2016-03-04 19:05 | お知らせ | Comments(0)