カテゴリ:徳田みのる市議会質問( 22 )

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質問
 次にマイナンバー制度についてです。この問題は昨年の一般質問でも市長に見解をお聞きしてきました。私は、中小企業の事業主に、「従業員のマイナンバーの管理をどうしているのか」とお聞きしたところ、多くの方は、「個人の責任で対応することにして、従業員からマイナンバーを聞かない様にしている」と語っていました。このように多くの中小企業では、事業所として従業員のマイナンバーを扱わない様にしているところが多くあります。また従業員のマイナンバーを扱う事業所でも管理は十分と言えない面もあります。各事業所が従業員の給料から住民税を天引きして納付するための税額を知らせる住民税特別徴収通知書が毎年5月中旬ごろに自治体から送付されます。ところが総務省が自治体に、この通知書に従業員のマイナンバーを記載して事業主に送るよう指示をしています。従業員のマイナンバーが強制的に事業主に提供されれば、郵便物の紛失や誤発送などによってマイナンバーが漏えいする危険性が増していきます。従業員が事業主にマイナンバーを提供するかどうかは、従業員の人権・個人情報に関わる問題であり、提供する・しないは従業員の自由です。しかし、来年の住民税特別徴収通知書には、従業員の意思にかかわらず、自治体からマイナンバーが強制的に提供されてしまうことになりかねません。
 お尋ねします。市は、国が指示しているように住民税特別徴収通知書に従業員のマイナンバーを記載して送付するのでしょうか。
 マイナンバーを記載しないことで、市に対して不利益な取り扱いがあるのでしょうか。
 万一、記載して通知する場合には、送付の方法はどうするのでしょうか、お答えください。
答弁
 マイナンバー一制度は、社会保障・税制度の効率性・透明性を高め、国民にとって利便性の高い公平・公正な社会を実現することを目的とした制度であり、特別徴収義務者(給与支払者)は、課税当局と一体となって徴税事務の一端を担う存在であるため、本市といたしましては、マイナンバーを記載して通知を行う予定でございます。
 次に、マイナンバーを記載しないことによる市に対する不利益取扱いの有無でございますが、国においては、各自治体に対し、マイナンバーを記載するよう通知を行っており、記載することを前提としているものでありますことから、記載しないことによる、市に対する不利益取扱いにつきましては、現在のところ想定されるものはございません。
 最後に送付方法については、他の税通知と同様に普通郵便で送付を行う予定としておりますが、平成28年11月25日付け総務省通知により、「特別徴収税額通知書の送付にかかる留意点について」において示されている、郵送する際の封筒に「特別徴収税額通知書在中」の記載や誤配達があった場合の取扱い方法を記載するなど、これらの手立てを講ずることによりマイナンバーの漏えいを防ぐよう努めてまいります。

質問
 マイナンバー制度では、住民税特別徴収通知書に従業員のマイナンバーを記載して送付することは問題があります。これは自治体による従業員への重大な権利侵害になる可能性があることを指摘しておきます。
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質問
 まず尼崎市産業振興基本条例についてです。この条例が制定されて2年が経過しました。この条例では「本市は、中小企業と大企業が共に活発に事業活動を行う産業都市としての地位を確立してきた。新たな産業が生まれ、雇用が発生し、消費を通じて更なる生産やサービスの提供につながるといった好循環を、事業者、産業関係団体、市民、行政等が常に意識しながら協力して取り組む必要がある」として本条例を制定したとしています。この条例の理念に基づき、産業・雇用施策を効果的にすすめるためには、現状を評価・分析し、導き出される課題を解決する施策展開が必要であると考え、今年3月に尼崎経済白書が発行されています。また本条例に基づいて産業振興推進会議が開かれ、尼崎版総合戦略のうち経済の好循環に関する目標数値と目標進捗状況などが審議されてきました。
 そこでお尋ねします。産業振興基本条例制定に基づいて、個々の産業施策の効果を分析、検証したのでしょうか、その結果はどうだったのでしょうか、お答えください。
答弁
 施策の効果の分析、検証につきましては、本市で実施している施策評価に加えて、産業関係団体や金融機関、学識経験者等から構成される尼崎市産業振興推進会議におきまして、平成27年度及び28年度施策に関する分析データの共有及び意見交換等を行っております。具体的には、昨年度後半に開設いたしました、尼崎創業支援オフィスにおける、骨とう品美術商や製造業など21名の利用登録者の活動状況、また、創業融資件数などの実績を報告させていただいたところでございます。そして、本会議の中では、「実施施策における成功事例をより多く発信すべき」や、「融資などの施策実施後も事業を継続させるための支援を検討すべき」とい・うご意見もいただいており、今後もこうした意見を踏まえながら、引き続き効果の分析、検証と施策への反映を進めてまいります。

質問
 次に東大阪市中小企業振興条例では第11条で、「市長は、毎年度、施策の実施状況を取りまとめ、公表するものとする。そして、市長は、実施状況について調査及び分析を行うものとする」となっています。横浜市中小企業振興基本条例では第8条に、「市長は毎年、市議会に中小企業の振興に関する施策の実施状況を報告しなければならない」となっています。
昨年10月に制定された兵庫県中小企業の振興に関する条例も、第22条に施策の実施状況の報告として、知事は中小企業の振興に関する施策実施状況について、議会に報告しなければならないとなっています。このように各地の中小企業振興条例や産業振興条例には、中小企業の振興に関する施策の実施状況を分析、検証し報告などが規定されています。しかし尼崎市産業振興基本条例にはその様な規定はありません。
 お尋ねします。尼崎市産業振興基本条例に施策の実施状況、効果を分析・検証し、議会へ報告することを規定すべきではないかと考えますが、市長の見解をお聞かせください。
答弁
 産業施策の実施状況、効果につきましては、先ほどこ答弁申し上げましたとおり、本市の施策評価や産業振興推進会議を活用する中で検証を行っているところであり、予算及び決算でご審議いただくなかで、一定の実績等の報告をさせていただいております。また、今年の3月には、経済施策の再構築の考え方や経済データの分析を記載した「尼崎経済白書」を発行しており、その中で、産業施策の実施状況について記載しており、議会を含め広く公表しております。さらに、その効果の分析及び検証につきましても、今後掲載を予定しております。こうしたことから、現在のところ条例に規定することは考えておりませんが、今後もこれまでと同様、特に大きな状況の変化が生じた際には、議会に速やかに報告してまいりたいと思います。

質問
 市の産業問題審議会や産業振興推進会議などの委員を務め、施策づくりに深くかかわっている関西学院大学の佐竹隆幸教授が参加され、兵庫県中小商工業研究所が今年4月に実施した、県下小規模企業の景況調査は「景況感は、2015年10月実施した前回調査より、ほぼ横ばいで推移しており、全体として停滞感を示している。製造業、商業においては厳しい経営環境にあり、全体として経営環境の改善の兆しが見えていない」と報告しています。今年7月から9月期の尼崎市事業所景況調査では「全産業で改善の兆しはあるが、製造業、卸売の景況悪化が懸念される」となっています。このように依然として厳しい中小企業・小規模企業の経営環境が続いていることを示しています。
 地域経済を活性化させていくためには、地域内での再投資を加速させ、経済の好循環をつくっていくことが必要です。地域経済の主体は中小企業、小規模企業です。この中小企業、小規模企業が事業所全体の99.7%であり、雇用の7割から8割を支えています。そして地域の経済的な面や雇用面でも大きな比重を占めているだけでなく、社会組織である、自治会、PTA、消防団の担い手を占めています。2014年に施行された小規模企業振興基本法は、「個人事業者をはじめ小企業者が多数を占める我が国の小規模企業について、その事業の持続的な発展が図られることを旨として、行われなければならない」と規定しています。このように地域経済を活性化させていくためには、中小企業、小規模企業の振興が不可欠となっています。しかし尼崎市産業振興基本条例には中小企業・小規模企業の振興はうたわれていません。昨年制定された。兵庫県中小企業の振興に関する条例はその前文で、中小企業の振興が県政の最重要課題の一つであることを再認識し、地域の経済の活性化ひいては本県の持続的発展を確固たるものとするために、施策を総動員することによって、地域ぐるみで本県の中小企業の振興、とりわけ小規模企業の振興に、県が先頭に立ち積極的に取り組むことを決意し、この条例を制定するとなっています。第4条で、県は中小企業の振興に関する総合的な施策を策定し、実施する、そして実施にあたっては小規模企業者に対して、必要な配慮をするものとする。第5条では,市・町は、県、他の市・町及び中小企業関係団体と連携し、中小企業の振興に関する施策を積極的に実施するよう努めるものとすると規定しています。この様に県の条例では明確に中小企業、小規模企業の振興が施策の中心であると規定しています。
 そこでお尋ねします。県の条例のように産業振興基本条例の中に、中小企業、小規模企業の振興を市の責務として明確に規定すべきではないか考えますが、市長の見解をお聞かせください。
答弁
 本市は、早くから中小企業のまちと言われておりますように、中小企業、小規模企業が事業所全体の9割以上を占め、地域経済における重要な役割を担っていることは申すまでもございません。産業振興基本条例におきましては、事業者の役割として、「自ら行う事業の分野及び規模を生かした持続可能な事業活動を行う」ものとし、市の責務は、「事業者がその役割を果たすことができるよう支援すること」と規定しております。従いまして、改めて中小企業、小規模企業に限定して条例に規定する考えはございませんが、今後とも、中小企業等を中心とした産業振興策に取り組んでまいります。

質問
 第3問は要望に留めておきます。尼崎経済白書では、市内事業所数の減少は、卸売・小売業が最も多く、従業者数は製造業が最も多く減り、小規模の事業所ほど減少が大きいと報告されています。産業の空洞化と大店立地法制定により、相次いで小規模な事業所が廃業に追いやられ、市内事業所数が減少していることを現しています。私は、産業振興基本条例骨子案を検討する産業問題審議会に委員として参加し、基本条例に中小企業、小規模企業の振興を規定すべきではないかと訴えてきました。産業振興基本条例で、苦境に立たされている中小企業、小規模企業への支援を、産業振興の中心に据えるように再検討が必要ではないでしょうか。
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質問
 次に休日夜間急病診療所についてです。私はこの問題について昨年の一般質問で見解をお聞きしましたが、その後の変化を踏まえ再度お尋ねします。昨年7月16日から、休日夜間急病診療所の小児救急医療の午前0時から6時までの深夜帯の診療を中止しました。そして「あまがさき小児救急相談ダイヤル」の電話相談に切り替えて1年4カ月が経過しました。
 昨年7月16日から今年6月まで約1年間の電話相談は1786件、その内、県立尼崎総合医療センター(以下、総合医療センターと呼びますが)を紹介した人は971人、54%にのぼっています。私は、この診療体制の変更について、第1に、2次、3次救急医療を担うべき総合医療センターに1次救急業務を課すのはセンターの疲弊、診療の崩壊につながる可能性がある。第2に、総合医療センターを受診する患者が増加、広域化が予測される。第3に、1次救急から2次救急医療への流れが悪くなることが懸念されると指摘しました。
 私は、昨年の12月議会一般質問で、小児救急医療の深夜帯の診療中止と電話相談に対する検証を求めました。昨年9月に関係者で検証会議を行い、医療センターから平常時においては大きな混乱もなく移行が図られているとの報告を受け、市としては、今後も市民に体制変更とあまがさき小児救急相談ダイヤルについてご理解いただくよう、周知・啓発に力を入れると答弁されています。ところが、兵庫県が今年10月に発表した県地域医療構想の阪神南圏域の現状と課題の項目で、「尼崎市の深夜帯の小児1次救急医療は、総合医療センターが対応している。阪神南北の小児救急関係者による阪神地域小児救急医療ワーキング委員会を開き、小児救急に関する検証項目を定め、総合医療センターの小児救急医療体制に関する検証を行っている」と記載されています。
 お尋ねします。市も阪神地域小児救急医療ワーキング委員会に参加していると思いますが、この検証の結果はどのような内容だったのでしょうか、お答えください。
答弁
 「阪神地域小児救急医療ワーキング委員会」は、兵庫県保健医療計画で設定されている「小児医療連携圏域」である阪神地域における持続的かつ安定的な小児救急医療体制を確保するため、兵庫県が事務局となり継続的に開催されているものでございます。今年8月に開催された委員会では、阪神地域の一次・二次救急医療機関や県立尼崎総合医療センターの状況について情報を共有し、尼崎総合医療センター開院後の小児救急患者の受診動向などの検証を行っております。検証結果としましては、尼崎総合医療センターの患者数の増加などは許容範囲内であり、電話相談や啓発の取組の効果が一定あるものと認識しております。

質問

 県地域医療構想の中の今後の施策として、「総合医療センターの2次、3次小児救急の医療体制に過剰な負担がかからないように、小児救急医療ワーキング委員会を継続して、検証を続行することにより、将来的に阪神南北全体として持続可能なあるべき小児救急体制をめざす」となっています。
 お尋ねします。この地域医療構想による、将来的に阪神南北全体として持続可能なあるべき小児救急体制とはどのような体制を想定されているのでしょうか。
 市が休日夜間急病診療所の小児救急医療の深夜帯の診療を再開すれば、問題は解決すると思いますが、市長の見解をお聞かせください。
答弁
 地域医療構想は、兵庫県保健医療計画の一部として策定されたものでございます。同構想においては、小児救急医療体制の具体的な記載がなく、同計画に示されている内容を目指すこととなっています。その内容は、「小児医療連携圏域を設定して、小児医療機能の集約化と連携を進め、限られた医療資源の効果的な活用と小児医療体制の確保・充実を目指す」としており、その「推進方策」として、小児救急医療電話相談や1次・2次・3次の小児救急医療体制の整備、小児医療連携圏域の設定などが挙げられております。また、小児科深夜帯診療の休日夜間急病診療所から尼崎総合医療センターへの移行は、将来的に持続的かつ安定的な小児救急医療体制を確保することを目的に、関係機関との協議を経た上で県と合意し実施しているものであり、急病診療所での再開につきましては、現時点では考えておりません。

質問

 小児救急医療については、市は深夜帯の診察を総合医療センターへ肩代わりしてもらうために、年間4600万円支払っています。この費用を活用して深夜帯の診療を再開してはどうでしょうか。
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質問
 11月22日午前5時59分ごろ、福島県沖を震源とするマグニチュード7.4の地震が発生し、福島、茨城、栃木の各県で震度5弱の揺れを観測しました。
 被災された皆さんへ心からお見舞い申し上げます。
 気象庁は津波警報・注意報を発令し、岩手県から東京・八丈島にわたる広い範囲で津波を観測し、仙台港で東日本大震災後最大の1メートル40センチを記録しました。太平洋側沿岸の自治体は避難指示を出し、6000人以上が避難しました。今年4月14日の熊本地震、10月21日の鳥取中部地震と連続して大地震が続いています。地震、津波の防災対策の強化を急ぐ必要があります。
 東日本大震災の津波で74人の児童と10人の教職員が死亡・行方不明となった宮城県石巻市立大川小学校をめぐり、児童23人の遺族が損害賠償を求めた訴訟で、今年10月26日に仙台地裁は、石巻市と宮城県に約14億円の賠償を命じる判決を言い渡しました。しかし控訴されています。この大川小学校事故に対して、公正・中立かつ客観的に検証し、原因究明と今後の学校防災に関する提言を行うことを目的に、神戸大学の室崎益輝名誉教授を委員長とする事故検証委員会が設置されました。そして委員会は2014年2月に報告書を発表。事故の直接的な要因は、避難開始の意思決定が遅く、かつ避難先を河川堤防付近にしたことにあるが、その背景には、学校現場そのものにかかわる要因と社会全体として抱える要因があったことを指摘しています。
 これらは全国共通する防災上の課題であるとして、24項目にわたる提言を行いました。主な内容は、教職員の緊急事態対応能力の育成と訓練、学校現場における災害対応マニュアルの策定、学校に対する災害時の情報伝達手段の整備、学校からの能動的な情報収集体制の構築、保護者への引き渡しの考え方と訓練の必要性、避難訓練と防災教育をつなぐ取り組み、などとなっています。文部科学省は、この提言を今後における安全教育、安全管理の充実を図るために検討する必要があるとしています。
 お尋ねします。この大川小学校事故の判決を受け、事故検証委員会報告書から、市はなにを学んだのでしょうか。
答弁
 東日本大震災の津波により、多くの児童・教職員が被災された大川小学校の事故に対して、検証委員会が行った検証の目的は、「なぜ起きたのか」という原因究明と「今後どうしたらよいのか」という再発防止であるとされています。こうしたことから、本市としましても、当該事故が、本市でも生じる可能性のある重い課題であると認識したうえで、報告書にございますとおり、「災害時の情報収集伝達手段の整備」をはじめ「自主防災組織などの育成」、「ハザードマップの内容が安心情報にならないよう、正しい理解のための啓発と広報に努める」などの提言項目をしっかりと受け止め、引き続き、これらの充実に努め、地域防災力の向上に全力で取り組んでいきたいと考えております。

質問

 昨年9月議会で会派の松村議員が、釜石市津波防災教育の手引きを参考に「尼崎版防災教育の手引き」の作成を求めましたが、教育長は作成する予定はないと答弁されました。2013年12月、県が南海トラフ地震にかかる津波浸水想定図を公表し、尼崎は最高津波水位4メートル、最短到達時間117分、浸水面積981ヘクタールと想定されています。
 浸水想定区域内には小学校が、浦風、杭瀬、長洲、金楽寺、明城、難波、竹谷、成徳、わかば西、中学校は成良、市立高校は琴ノ浦などがあります。教育委員会は防災教育、防災対策に関して、年間計画を策定し、学校防災対応マニュアルの作成、県教委発行の防災教育副読本「あすに生きる」、1.17含む避難訓練、命をまもれ!あまっこ災害対応リーフレット、教職員向けの災害対策への対応力向上を目的とした研修などを行っています。
 そこでお尋ねします。大川小学校事故検証委員会の提言を受けて、防災教育、防災対策の改善、強化をどのようにされているのでしょうか、教育長の見解をお聞かせください。
答弁
 本市におきましては、これまでも各学校が、火災や地震発生時の避難訓練に加え、津波を想定した訓練、保護者への引き渡し訓練等を実施してまいりました。また、東日本大震災を教訓として、各校で作成した「学校災害対応マニュアル」に、津波からの避難場所を明記したり、「あまっ子災害対応リーフレット」を活用して、学校にいない時に、災害が起こったことを想定し、どこに避難するかを家族で話し合うなど、「自分の命は自分で守る力の育成」を図っているところでございます。今後も、大川小学校事故検証委員会の提言を参考としながら、防災教育の内容が訓練の行動に反映できるよう、取組を工夫していくとともに、より実践的な研修を通して、教職員の緊急事態への対応能力の向上を図ってまいります。

質問
 答弁をいただきました。南海トラフ地震による津波は各都市によって違い、被害状況も異なっていきます。防災教育では県教育委員会発行の副読本を活用されていますが、尼崎の状況にあった、防災副読本など、独自の防災教育、防災対策の強化が必要ではないでしょうか。
c0282566_21353190.jpg2016年9月議会一般質問アスベスト被害者対策について
     2016年9月13日
質問
つぎにアスベスト被害者対策についてです。私はこの問題について、2013年の9月議会、昨年の6月議会で質問してきました。この質問を踏まえて行っていきます。かつてクボタ旧神崎工場周辺に居住していた住民遺族が起こした環境型の尼崎アスベスト訴訟は、昨年2月17日、最高裁判所第3小法廷が原告と被告クボタ双方の上告を棄却し、大阪高等裁判所の判決が確定しました。高裁判決は、クボタの周辺住民への加害責任を認め、1人の遺族に対してクボタに3200万円の支払いを命じました。公害としてアスベスト被害の企業責任を認定したのは全国で初めてのことでした。昨年の6月議会での私の質問、「上告棄却によって大阪高裁判決が確定し、住民への企業の加害責任を認め、公害としてアスベスト被害の企業責任を全国で初めて認定したことに、市長はどのようにお考えでしょうか」に対して、市長は、「平成27年2月の最高裁におきまして、企業の責任を認める判決が確定いたしました。クボタが青石綿を大量に使用し、大気中に飛散させ、工場周辺の住民に被害を与えたことがあらためて認められましたことは、大変重いものと受け止めております。公害と向き合ってきたまちとして、多数の被害者が出ている問題であるということをしっかりと受け止め、取り組みを進めてまいる所存でございます」と決意が述べられました。
稲村市長は今年6月17日に国に対し石綿による健康被害救済制度等の更なる充実に関する緊急要望をされています。この要望書の要望趣旨を紹介します。「この間,石綿による健康被害の救済に関する法律に基づき、これまで600人以上の方々の申請手続きを本市で行ってきたところでございます。現状の救済給付だけでは家族とともに生計を維持していくことが難しい方々もおられます。さらに発症までの潜伏期間は10年から50年の長期にわたることから、今後とも石綿による健康被害者が続出することが予想されます。本市では、人口動態統計によると平成17年から平成26年の間に毎年21人から43人の方が中皮腫で亡くなられるなど,未だに被害が続いており、中皮腫治療方法の確立は患者にとって切実な願いであります。今後とも石綿による健康被害を受けた方を継続的に支援していくためには、石綿健康被害救済制度で医療費全額を負担することが必要であると考えます。住民の方が安心して生活できるような健康管理制度の早期創設については、この3月に本市をはじめ、関係都市共同で要望を行ったところでございます。今回「石綿健康救済法」の改正に伴い、国におかれましては、石綿による健康被害者に対する救済制度の充実及び石綿健康被害の未然防止に向けた取組への支援として次の措置を講じられることを強く要望します」として、そして6項目の要望をされています。
そこでお尋ねします。この要望全体に対して国はどのような回答をされたのでしょうか。
答弁
6月17日に行った国に対する緊急要望の場では、環境省を中心に意見交換を行いました。特に、今回見直しを検討されている石綿健康被害救済制度については、いわゆる働き盛りの人に対する経済的な負担の軽減をするに当たり、これらの方々だけでも療養手当の引き上げを行うよう、強く訴えてまいりました。その場で、環境省からは、今後とも患者の方も含め、幅広く意見を聞き、検討していくと回答がありました。現在、国では、中央環境審議会石綿健康被害救済小委員会において、救済制度の見直しについて検討し、とりまとめを行っているところと側聞しております。今後も機会あるごとに、救済制度をより良くしていくために意見を述べていきたいと考えております。


質問
国への要望の1つが「石綿による健康被害の発生が今後も見込まれることから、石綿健康被害救済法において、医療費全額を負担するよう制度構築を図られたい」です。これと同趣旨の内容の陳情を昨年、本議会により全会一致で採択しました。内容は、「アスベスト疾患に対する治療費の自己負担はゼロですが、国の負担は、国民健康保険の高額療養制度を優先した上で、本人負担となる費用の部分を国が負担するというものであります。公害による被害者の治療は、国費や加害企業などが行うべきものと考えるべきだ」となっています。
お尋ねします。この石綿健康被害救済法において、医療費全額を負担するよう制度構築を図られたいとの要望に対して、国はどのような回答をされたのでしょうか。また、この回答に対して市はどのように対応しようと考えているのか市長の見解をお聞かせください。
答弁
環境省では、医療費全額の負担は、公害等の「補償制度」でなければ難しく、仮に「補償制度」になると救済の対象から外れる方も出てくると認識していることなどから、現行の形で、迅速な救済の促進に力を入れていきたいとの意向がありました。しかしながら、この医療費については、国民健康保険料に影響を与えている重要な問題であると認識しております。そのため、この8月23日には、近畿都市国民健康保険者協議会から、厚生労働省に対して医療費全額の負担に対する要望を提出したところです。このように、今後とも様々な機会を捉え、国へ要望を行ってまいりたいと考えております。


質問
アスベストによる健康被害の特徴は、低濃度であっても、アスベストを吸い込んで20年から50年経過して中皮腫や肺がんなどを発症します。市内における中皮腫による死亡者は、2012年は31人、2013年は33人、2014年も33人と続き、2002年からの2014年までの13年間で339人の方が中皮腫で亡くなられています。アスベスト疾患による犠牲者を減らすためには、早期発見にあることは言うまでもありません。中皮腫は早期に発見できれば手当ができる治療も確立がすすんでいます。アスベスト検診受診のための積極的な呼びかけと、恒久的健康管理体制の確立が不可欠となっています。
2014年3月にとりまとめたアスベストの健康影響に関する検討会の報告書では、これまでの健康リスク調査により一定の知見が得られたことから、第2次リスク調査終了後の2015年度以降は、データ収集を主な目的とする調査ではなく、アスベスト検診の実施に伴う課題などを検討するための調査として、リスク調査にかわってアスベストばくろ者の健康管理に係る試行調査が始まっています。この試行調査が実施され1年が経過しました。アスベスト健康相談の流れでは、まずアスベストについて健康不安がある方は、肺がん検診を受けます。この肺がん検診の受診場所は保健所または地域巡回検診となっています。そして、必要に応じて尼崎総合医療センター、関西労災病院、兵庫医科大学病院で胸部CT検査を受けることになります。
そこでお尋ねします。肺がん検診は検診場所を保健所や巡回検診に限定していますが、アスベストについて健康不安のある方の肺がん検診を希望する医療機関を市が募り、市民が身近で検診できるようにすることが必要と考えますが、市長の見解をお聞かせください。
答弁
平成27年度の試行調査からは、石綿の健康管理について肺がん検診等を活用することで、従来の保健所での実施に加え、地域での特定健康診査等の会場でも受診ができるようになるなど、より市民の方が身近で受診していただけるような取組を行ってきております。肺がん検診につきましては、2名以上の医師による二重読影や過去のエックス線写真との比較読影の必要があり、市内医療機関での実施については、このような実施方法等含めた課題について、現在、尼崎市医師会と協議検討を続けているところです。今後とも、市民の皆様の健康管理に役立てていけるよう、身近なところで受診できるような取組について検討していきたいと考えております。


質問
市内でアスベスト被害者救済に取り組んでいる民間団体、「アスベスト被害からいのちと健康を守る尼崎の会」の相談者は、旧小田南中学校の卒業者が続いています。昨年10月に、悪性胸膜中皮腫と診断された68歳の女性は、3歳の時に尼崎に転居し、1954年から長洲小学校、1960年から小田南中学校で学んできました。今年4月に、悪性胸膜中皮腫と診断された66歳の男性は、長洲西通り、北大物町に居住し、小田南中学校の卒業生です。
そこでお尋ねします。中皮腫などアスベスト疾患は小田南中学校など、クボタ周辺の小中学校卒業者に集中しているもとで、1955年から1975年にクボタ旧神崎工場周辺の小学校、中学校、高校に在学していた人、現在、市外在住者も含めてアスベスト検診の勧奨を強化すべきではないかと考えますが、市長の見解をお聞かせください。
答弁
当時通学していた人を把握することは、個人情報保護の観点や転居等の問題もあり、困難であると考えております。しかしながら、これまで石綿の健康リスク調査及び試行調査を受けられた方が転居された場合には、身近なアスベスト疾患センター等で試行調査を受けることができる旨の案内文書を毎年度送付しております。加えて、リスク調査及び試行調査を受けられた全ての方に対して、友人や同級生等転居された方も含めた知り合いの方へ試行調査の受診勧奨もお願いをしております。今後も引き続き、市報やホームページを含め、「石綿ばく露者の健康管理に係る試行調査」の受診勧奨に取り組んでまいります。


感想
 アスベスト被害者対策ではこれまで繰り返し質問してきました。石綿健康被害救済法において、医療費全額を負担するよう制度構築を求める問題ですが、国民健康保険へ影響与えます、8月23日に国に要望したとのことですが、市の積極的な働きかけをさらに強化することを求めておきます。
アスベストの健康不安を抱える人が、肺がん検診を受ける場所について医師会と協議検討を続けているとのことですが、身近で検診を受けることができることは、健康管理体制の確立の点からも必要です。
クボタ周辺の小・中・高校の卒業者へのアスベスト検診の勧奨は個人情報や転居等の問題ででできないとの答弁でした、民間人が卒業者に知らせることは問題があると思いますが、行政がまたは学校もしくは教育委員会から卒業生に知らせることが、なぜ個人情報に抵触するのか、また個人情報は命にかかわる点は除外するとなっており、なぜ卒業生に検診をすすめることが個人情報に抵触するのか理解できません。
c0282566_1049924.jpg 私は、2016年9月議会の一般質問で、国の洪水浸水想定を見直しに伴う災害対策として市長の見解を聞きました。
 その質問と当局の回答です
質問
 まず国の洪水浸水想定区域見直しについてです。8月31日の台風10号では、岩手県や北海道で大きな被害をもたらしました。特に、岩手県では岩泉町の高齢者グループホームで9人が犠牲となるなど、岩手県内全体では、9月11日現在、20人の方がなくなられ、いまだに4人が行方不明と大きな被害をもたらしました。この台風10号によって犠牲になられた皆さんへ心よりご冥福をお祈り申し上げるとともに、被災された皆さんへお見舞い申し上げます。
さて近年記録的な豪雨により河川の堤防が決壊するなどして甚大な被害を受けています。これは地球温暖化による異常気象が原因と言われています。昨年は、9月9日から10日にかけての北関東地方を中心に大雨が降り、茨城県では鬼怒川の堤防が決壊し大きな被害が発生しました。兵庫県内では2009年8月の台風9号では佐用町をはじめ兵庫県西部では大きな被害をもたらしました。
このような近年頻発(ひんぱつ)する想定を超える浸水被害の多発等を踏まえ、国は想定し得る最大規模の洪水等に対する避難体制等の充実・強化を図ること等を目的として昨年7月に水防法の一部を改正しました。そして国土交通省近畿地方整備局猪名川河川事務所は、今年6月13日に、この水防法改正をふまえて、これまで公表していた洪水浸水想定区域等を見直しました。
これまでは、戦後最大流量を記録した1953年9月の降雨量、24時間に279ミリの2倍の総雨量を想定していましたが、今回、これまでより厳しい降雨量、9時間で380ミリへ変更しました。そして想定最大規模の洪水により浸水が想定される区域と深さに加え、家屋倒壊等をもたらすような氾濫の発生が想定される区域を示した家屋倒壊等氾濫区域を示しました。
そして第1回猪名川・藻川の大規模氾濫に関する減災対策協議会が8月19日に、猪名川河川事務所、気象庁、大阪府、兵庫県、豊中、池田、伊丹、川西、尼崎の各市の出席のもとに開かれ、尼崎市からは土木部長が出席されています。5年間で達成すべき減災の為の目標として、猪名川・藻川の大規模水害に対し、逃げ遅れゼロ、社会経済被害の最小化をめざすとしています。目標達成に向けた3本の柱として①逃げ遅れゼロに向けた迅速かつ的確な避難行動の為の取り組み、②洪水氾濫による被害の軽減・避難時間の確保のための水防活動の取組み、、③一刻も早い生活再建及び社会経済活動の回復を可能とするための排水活動のとりくみを上げています。そして次回の協議会は10月下旬の開催の予定となっています。
そこでお尋ねします。今回の猪名川河川事務所の浸水想定見直し等を市はどのように受け止めているのか。そしてこれを受けて市がどう対応しようとしているのでしょうか。お答えください。
答弁
本年6月14日に国土交通省(猪名川河川事務所)から発表されました猪名川・藻川の洪水浸水想定区域等の見直しについては、①想定される最大規模の降雨量を9時間総雨量380mmとし、浸水想定区域や浸水の深さを見直しました。また、②水平避難を促すため木造2階建家屋の倒壊の恐れを想定した「家屋倒壊等氾濫想定区域」を新たに設定しております。
こうしたことから、想定を超える被害が発生することを念頭に、これまで推し進めております自助・共助・公助が一体となった避難体制等の充実・強化をより一層進めて参りたいと考えております。なお、本市の新たな洪水ハザー一ドマップにつきましては、今後、武庫川についても同様の見直しが予定されることから、兵庫県の動向を踏まえながら変更し、市民にお知らせしていくこととしております。

質問
家屋倒壊等氾濫区域とは、堤防決壊に伴い、直接基礎の木造家屋の倒壊・流失をもたらすような激しい氾濫流や河岸浸食が発生することが想定される区域としています。市内では東園田、田能、椎堂、戸の内、猪名寺、食満、瓦宮、小中島、善法寺、額田、高田町など猪名川、藻川沿いの地域の一部が示されています。6月14日の神戸新聞の報道では、猪名川、藻川に挟まれた東園田町で、これまで3.3メートルだった浸水の深さが5.7メートルになったところもあり、阪急園田駅前も2.5メートルから3.8メートルへ見直され、周辺では4日以上にわたって水没してしまうと予想されるとしています。
そして猪名川河川事務所は、これらの情報により、市町村長による避難勧告等の適切な発令や住民等の主体的な避難の取り組みが進むことを期待するとしています。さらに洪水浸水想定区域等は、浸水区域に含まれる市町村に通知され、市町村は、今後、早期の立ち退き避難が必要な区域を示した洪水ハザードマップを作成することになっています。市は、これまで今年9月1日には図上による防災総合訓練、地域の様々な避難訓練などが実施してきました。また防災ブックの全世帯への配布など防災意識の醸成に努力されています。
そこでお尋ねします。猪名川河川事務所の洪水浸水想定区域等の見直しに伴い、市民の防災意識をさらに高めるためにも、猪名川・藻川流域の市民を対象にした住民説明会を開くことが必要と考えます。
答弁
これまでも、市民の皆様には、平常時から洪水を始めとする様々な災害から身を守る方法等を備える取組みを行って頂くため、尼崎市防災ブックの全戸配布を始め、近年多数の市民に参加いただいている市政出前講座や地域の防災マップ作り、防災訓練などを通じまして、洪水などに対する避難行動を始め、本市の災害の危険性について説明し、積極的に情報発信を行っております。こうしたことから、今回新たに発表された浸水想定等につきましても、引き続き、各種の防災関連事業やその他様々な機会をとらえ市民へ説明・情報発信を行っていくことはもとより、適切な避難行動をとっていただけるよう、今後も引き続き、防災意識の向上に向け、啓発等に努めていきたいと考えております。

質問
また旧東高校の跡地の藻川に隣接して特別養護老人ホームの建設が計画されています。この場所はまさに川沿いの一部が家屋倒壊等氾濫区域となっています。建設計画の見直しが必要ではないでしょうか。、市長の見解をお聞かせください。
答弁
尼崎東高校跡地の活用に向けては、地域住民の代表者や公募市民などで構成する市民検討会が設置され、住宅開発や憩い・交流スペース、運動スペースや高齢者支援施設等を盛り込んだ「土地活用の方針」が策定されています。その「方針」では、「水害に備えたまちづくり」を進めるため、一定の高さを確保し、周辺住民の一時避難場所としても活用できる建物の整備を、土地活用の方向性の一つに定めております。そのような中で、特別養護老人ホームにつきましては、入所を希望する要介護高齢者が多いにも関わらず、用地の確保が難しく、整備促進が大きな課題になっておりますが、こうした大規模市有地の有効活用は非常に効果的な手法であることから、現在、当該跡地において、特別養護老人ホームの整備を計画するとともに、同ホームには、周辺住民に対する一時避難施設としての役割についても期待しているところでございます。このため、現在のところ、当該跡地における特別養護老人ホームの建設計画を見直しする考えはございません。

質問
東園田町、椎堂、田能の島之内の皆さんは、園田地区会館の現在地での建て替えを求められています。一昨年11月には同趣旨で地域住民過半数のⅠ万6千人の署名が本市議会へ提出され審議未了となっています。また昨年6月にも園和社会福祉協議会の会長さん13人の連名で、園田地区会館の現在地での建て替えの4度目の要望書が稲村市長へ提出されました。園田地区会館の現在地での建て替えを求める要望理由の一つが、災害時の指定避難所の確保で、その必要性がさらに増していると言えます。市が計画している園田地区会館跡に建設予定の北消防署園田分署の上階に設置される多目的ホールは、消防署が管理するため、津波一時避難所にはなりますが、今の園田地区会館が担っている災害時の指定避難所にすることはできません。
 お尋ねします。洪水浸水想定区域の見直しで、島之内での指定避難所の確保は大きな課題となっています。そのためにも地域住民の強い要望である園田地区会館の現在地での建て替えを検討すべきではないかと考えますが、市長の見解をお聞かせください。
答弁
公共施設の最適化に向けた取組におきまして、中央地区を除き、老朽化が進む支所と地区会館の複合化による建替えを進めていくこととしておりますが、園田地区の複合施設につきましては、地区のコミュニティ創造の拠点として、また災害時には一定の防災上の役割を担う施設となるよう、地区内の配置バランスや、十分な敷地面積が確保できることも考慮する中で、尼崎東高校跡地に設置することとし、これまで議会や地区住民の皆様にご説明してきたところでございます。一方で、地元からのご意見にもございます防災機能に関しましては、園田消防分署の建替えを機に、施設集約後の地区会館の跡地を活用する中で、災害時の活動
拠点として、或いは地域の災害に備えた訓練や講習等の場として、新たに消防施設を整備し、地域の安全安心に配慮してまいりたいと考えております。また、新たに整備する消防施設には多目的ホールを設置し、消防活動のほか、地域住民の皆様にもご利用いただけるよう運用することにより、東高校跡地に建設する複合施設の補完的な役割を担っていくこととしております。こうした取組につきましては、地域住民のご要望を踏まえる中で十分に検討を重ねてきたものでございますことから、ご質問のように園田地区会館を現在地で建て替えることは考えておりません。

感想
 ご答弁をいただきました。洪水の浸水想定は今回は国の見直しですので、県の見直しを受けてから洪水はハザードマップの修正するとのことですが、防災意識を高める点からも、住民への周知や説明会は急ぐべきだと思います。あらためて要望しておきます。東高校跡地の特別養護老人ホーム建設計画は、変更しないとのことですが、やはり防災の観点から見直す決断が必要と思います。島之内地域の指定避難所は小学校、中学校を活用するとのことです。しかし、島之内3万3千人の住民、その1割の皆さんが避難すると想定しても、指定避難所はとうてい足りないぐらいです。
c0282566_21513138.jpg質問要旨
 今回の猪名川河川事務所の浸水想定見直し等を市はどのように受け止めて、どう対応するのか。
答弁要旨
 本年6月14日に国土交通省(猪名川河川事務所)から発表されました猪名川・藻川の洪水浸水想定区域等の見直しについては、①想定される最大規模の降雨量を9時間総雨量380mmとし、浸水想定区域や浸水の深さを見直しました。また、②水平避難を促すため木造2階建家屋の倒壊の恐れを想定した「家屋倒壊等氾濫想定区域」を新たに設定しております。
こうしたことから、想定を超える被害が発生することを念頭に、これまで推し進めております自助・共助・公助が一体となった避難体制等の充実・強化をより一層進めて参りたいと考えております。なお、本市の新たな洪水ハザー一ドマップにつきましては、今後、武庫川についても同様の見直しが予定されることから、兵庫県の動向を踏まえながら変更し、市民にお知らせしていくこととしております。(以上)
質問要旨
 浸水想定区域等の見直しに伴い、市民の防災意識をさらに高めるため、地元説明会を開くことが必要でないか。
答弁要旨
 これまでも、市民の皆様には、平常時から洪水を始めとする様々な災害から身を守る方法等を備える取組みを行って頂くため、尼崎市防災ブックの全戸配布を始め、近年多数の市民に参加いただいている市政出前講座や地域の防災マップ作り、防災訓練などを通じまして、洪水などに対する避難行動を始め、本市の災害の危険性について説明し、積極的に情報発信を行っております。こうしたことから、今回新たに発表された浸水想定等につきましても、引き続き、各種の防災関連事業やその他様々な機会をとらえ市民へ説明・情報発信を行っていくことはもとより、適切な避難行動をとっていただけるよう、今後も引き続き、防災意識の向上に向け、啓発等に努めていきたいと考えております。以上
質問要旨
 藻川に隣接した旧東高校跡地に特別養護老人ホームの建設が計画されているが、家屋倒壊等氾濫区域であり、建設計画の見直しが必要ではないか。
答弁要旨
 尼崎東高校跡地の活用に向けては、地域住民の代表者や公募市民などで構成する市民検討会が設置され、住宅開発や憩い・交流スペース、運動スペースや高齢者支援施設等を盛り込んだ「土地活用の方針」が策定されています。その「方針」では、「水害に備えたまちづくり」を進めるため、一定の高さを確保し、周辺住民の一時避難場所としても活用できる建物の整備を、土地活用の方向性の一つに定めております。そのような中で、特別養護老人ホームにつきましては、入所を希望する要介護高齢者が多いにも関わらず、用地の確保が難しく、整備促進が大きな課題になっておりますが、こうした大規模市有地の有効活用は非常に効果的な手法であることから、現在、当該跡地において、特別養護老人ホームの整備を計画するとともに、同ホームには、周辺住民に対する一時避難施設としての役割についても期待しているところでございます。このため、現在のところ、当該跡地における特別養護老人ホームの建設計画を見直しする考えはございません。以上
質問要旨
 洪水浸水想定区域の見直しにより園田地区会館の現在地での建替えを検討すべきではないか。
答弁要旨
 公共施設の最適化に向けた取組におきまして、中央地区を除き、老朽化が進む支所と地区会館の複合化による建替えを進めていくこととしておりますが、園田地区の複合施設につきましては、地区のコミュニティ創造の拠点として、また災害時には一定の防災上の役割を担う施設となるよう、地区内の配置バランスや、十分な敷地面積が確保できることも考慮する中で、尼崎東高校跡地に設置することとし、これまで議会や地区住民の皆様にご説明してきたところでございます。一方で、地元からのご意見にもございます防災機能に関しましては、園田消防分署の建替えを機に、施設集約後の地区会館の跡地を活用する中で、災害時の活動
拠点として、或いは地域の災害に備えた訓練や講習等の場として、新たに消防施設を整備し、地域の安全安心に配慮してまいりたいと考えております。また、新たに整備する消防施設には多目的ホールを設置し、消防活動のほか、地域住民の皆様にもご利用いただけるよう運用することにより、東高校跡地に建設する複合施設の補完的な役割を担っていくこととしております。こうした取組につきましては、地域住民のご要望を踏まえる中で十分に検討を重ねてきたものでございますことから、ご質問のように園田地区会館を現在地で建て替えることは考えておりません。以上
質問要旨
 現在、金楽寺町にある市の借上げ復興住宅に何世帯居住しているのか。
答弁要旨
 平成28年8月末時点で92世帯、147人が入居されています。以上
質問要旨
 尼崎市の借上げ復興住宅の入居契約書には入居は20年と記載されているのか。
答弁要旨
 入居の際の賃貸借契約書に当たる金楽寺住宅の「市営住宅使用証書」には、「住宅・都市整備公団(現UR)が建設したものを20年間の借上げ契約により、尼崎市が借受け入居者に転貸するものです。このため、借上げ期間満了後、他の市営住宅に移転していただく等のことがありますので、ご承知おきください。」と記載しています。なお、一部に20年間の借上期間に関する記載がないものがございますが、市営住宅の募集要項には借上げ期間が満了した際には住替えていただく旨を記載しており、入居者説明会の際にも説明させていただいております。また、平成26年4月に、借上げ期間満了後の対応について、住民説明会を実施する際、金楽寺住宅はURから借上げたものであり、平成30年8月12日に20年の借上げ期間が満了する旨を記載したお知らせを全戸に直接配布するとともに、掲示板にも掲載するなど、その周知に努めてきたところでございます。以上
質問要旨
 ①市営住宅に移っていただくことも1つの方法と答弁しているが、平成30年8月の後どのように対応するのか。②転居支援困難者の継続入居について検討しているのか。また転居支援困難者はどのような方を想定しているのか。③被災者支援の立場に立ち返り、どうしても今の場所で引き続き居住を希望する方に対して、個別借上げも検討が必要と考えるがどうか。
答弁要旨
 借上げ復興住宅にかかる継続入居など、一連のご質問に対しまして、一括でお答え申し上げます。URからの借上げ契約が平成30年8月に満了することから、これまでもこ答弁申し上げましたとおり、金楽寺住宅につきましては、住替移転を基本とし、金楽寺住宅の周辺を中心に市営住宅を確保いたします。また、住替移転困難者とされる方々につきましては、URから個別に住宅を借上げることで、継続して入居していただくことを考えております。その要件につきましては、85歳以上の高齢者や、重度障害者など、基本的には兵庫県が定めた基準に準じた内容にしたいと考えております。それ以外の方々につきましては、金楽寺住宅の周辺を中心とした他の市営住宅への住替移転を基本に対応してまいります。Jいずれにいたしましても、個別事情をお聞きして対応して参ります。以上
質問要旨
 本市の要望全体に対して、国からどのような回答があったのか。
答弁要旨
 6月17日に行った国に対する緊急要望の場では、環境省を中心に意見交換を行いました。特に、今回見直しを検討されている石綿健康被害救済制度については、いわゆる働き盛りの人に対する経済的な負担の軽減をするに当たり、これらの方々だけでも療養手当の引き上げを行うよう、強く訴えてまいりました。その場で、環境省からは、今後とも患者の方も含め、幅広く意見を聞き、検討していくと回答がありました。現在、国では、中央環境審議会石綿健康被害救済小委員会において、救済制度の見直しについて検討し、とりまとめを行っているところと側聞しております。今後も機会あるごとに、救済制度をより良くしていくために意見を述べていきたいと考えております。以上
質問要旨
 医療費全額を負担するよう制度構築を図られたいとの要望に対する国の回答は。また、市は今後どのように対応するのか。
答弁要旨
 環境省では、医療費全額の負担は、公害等の「補償制度」でなければ難しく、仮に「補償制度」になると救済の対象から外れる方も出てくると認識していることなどから、現行の形で、迅速な救済の促進に力を入れていきたいとの意向がありました。しかしながら、この医療費については、国民健康保険料に影響を与えている重要な問題であると認識しております。そのため、この8月23日には、近畿都市国民健康保険者協議会から、厚生労働省に対して医療費全額の負担に対する要望を提出したところです。このように、今後とも様々な機会を捉え、国へ要望を行ってまいりたいと考えております。(以上)
質問要旨
 アスベストについて健康に不安のある方の肺がん検診を希望する医療機関を募り、市民が身近で検診できることが必要と考えるが。
答弁要旨
 平成27年度の試行調査からは、石綿の健康管理について肺がん検診等を活用することで、従来の保健所での実施に加え、地域での特定健康診査等の会場でも受診ができるようになるなど、より市民の方が身近で受診していただけるような取組を行ってきております。肺がん検診につきましては、2名以上の医師による二重読影や過去のエックス線写真との比較読影の必要があり、市内医療機関での実施については、このような実施方法等含めた課題について、現在、尼崎市医師会と協議検討を続けているところです。今後とも、市民の皆様の健康管理に役立てていけるよう、身近なところで受診できるような取組について検討していきたいと考えております。(以上)
質問要旨
 1955年から1975年にクボタ旧神崎工場周辺の小学校・中学校・高校に在学していた人、現在、市外在住者も含めてアスベスト検診の勧奨を強化すべきではないか。
答弁要旨
 当時通学していた人を把握することは、個人情報保護の観点や転居等の問題もあり、困難であると考えております。しかしながら、これまで石綿の健康リスク調査及び試行調査を受けられた方が転居された場合には、身近なアスベスト疾患センター等で試行調査を受けることができる旨の案内文書を毎年度送付しております。加えて、リスク調査及び試行調査を受けられた全ての方に対して、友人や同級生等転居された方も含めた知り合いの方へ試行調査の受診勧奨もお願いをしております。今後も引き続き、市報やホームページを含め、「石綿ばく露者の健康管理に係る試行調査」の受診勧奨に取り組んでまいります。(以上)
c0282566_22502042.jpg 9月議会本会議で一般質問を9月13日(火)午後3時20分より行い、稲村市長の見解を聞きました。
 私の一般質問の発言です
 第1登壇
 日本共産党議員団の徳田稔です。まず9月9日に、北朝鮮が核実験を強行しました。同日、稲村市長も抗議電報を打たれました。核実験強行はこの間繰り返された弾道ミサイル発射とともに世界の平和と安定にとって重大な脅威であるとともに、国連安保理決議、6カ国共同声明、日朝平壌(ぴょんやん)宣言に違反する暴挙であります。日本共産党は、この無法な暴挙をきびしく糾弾するものです。
 さて私は、今回の一般質問で。国の洪水浸水想定見直しによる対策、市の借り上げ復興住宅、アスベスト被害者対策について市長の見解をお聞きします。まず国の洪水浸水想定区域見直しについてです。8月31日の台風10号では、岩手県や北海道で大きな被害をもたらしました。特に、岩手県では岩泉町の高齢者グループホームで9人が犠牲となるなど、岩手県内全体では、9月11日現在、20人の方がなくなられ、いまだに4人が行方不明と大きな被害をもたらしました。この台風10号によって犠牲になられた皆さんへ心よりご冥福をお祈り申し上げるとともに、被災された皆さんへお見舞い申し上げます。
 さて近年記録的な豪雨により河川の堤防が決壊するなどして甚大な被害を受けています。これは地球温暖化による異常気象が原因と言われています。昨年は、9月9日から10日にかけての北関東地方を中心に大雨が降り、茨城県では鬼怒川の堤防が決壊し大きな被害が発生しました。兵庫県内では2009年8月の台風9号では佐用町をはじめ兵庫県西部では大きな被害をもたらしました。
 このような近年頻発(ひんぱつ)する想定を超える浸水被害の多発等を踏まえ、国は想定し得る最大規模の洪水等に対する避難体制等の充実・強化を図ること等を目的として昨年7月に水防法の一部を改正しました。そして国土交通省近畿地方整備局猪名川河川事務所は、今年6月13日に、この水防法改正をふまえて、これまで公表していた洪水浸水想定区域等を見直しました。
 これまでは、戦後最大流量を記録した1953年9月の降雨量、24時間に279ミリの2倍の総雨量を想定していましたが、今回、これまでより厳しい降雨量、9時間で380ミリへ変更しました。そして想定最大規模の洪水により浸水が想定される区域と深さに加え、家屋倒壊等をもたらすような氾濫の発生が想定される区域を示した家屋倒壊等氾濫区域を示しました。
 そして第1回猪名川・藻川の大規模氾濫に関する減災対策協議会が8月19日に、猪名川河川事務所、気象庁、大阪府、兵庫県、豊中、池田、伊丹、川西、尼崎の各市の出席のもとに開かれ、尼崎市からは土木部長が出席されています。5年間で達成すべき減災の為の目標として、猪名川・藻川の大規模水害に対し、逃げ遅れゼロ、社会経済被害の最小化をめざすとしています。目標達成に向けた3本の柱として①逃げ遅れゼロに向けた迅速かつ的確な避難行動の為の取り組み、②洪水氾濫による被害の軽減・避難時間の確保のための水防活動の取組み、、③一刻も早い生活再建及び社会経済活動の回復を可能とするための排水活動のとりくみを上げています。そして次回の協議会は10月下旬の開催の予定となっています。
 そこでお尋ねします。今回の猪名川河川事務所の浸水想定見直し等を市はどのように受け止めているのか。そしてこれを受けて市がどう対応しようとしているのでしょうか。お答えください
 家屋倒壊等氾濫区域とは、堤防決壊に伴い、直接基礎の木造家屋の倒壊・流失をもたらすような激しい氾濫流や河岸浸食が発生することが想定される区域としています。市内では東園田、田能、椎堂、戸の内、猪名寺、食満、瓦宮、小中島、善法寺、額田、高田町など猪名川、藻川沿いの地域の一部が示されています。
 6月14日の神戸新聞の報道では、猪名川、藻川に挟まれた東園田町で、これまで3.3メートルだった浸水の深さが5.7メートルになったところもあり、阪急園田駅前も2.5メートルから3.8メートルへ見直され、周辺では4日以上にわたって水没してしまうと予想されるとしています。
 そして猪名川河川事務所は、これらの情報により、市町村長による避難勧告等の適切な発令や住民等の主体的な避難の取り組みが進むことを期待するとしています。さらに洪水浸水想定区域等は、浸水区域に含まれる市町村に通知され、市町村は、今後、早期の立ち退き避難が必要な区域を示した洪水ハザードマップを作成することになっています。
 市は、これまで今年9月1日には図上による防災総合訓練、地域の様々な避難訓練などが実施してきました。また防災ブックの全世帯への配布など防災意識の醸成に努力されています。
 そこでお尋ねします。猪名川河川事務所の洪水浸水想定区域等の見直しに伴い、市民の防災意識をさらに高めるためにも、猪名川・藻川流域の市民を対象にした住民説明会を開くことが必要と考えます。
 また旧東高校の跡地の藻川に隣接して特別養護老人ホームの建設が計画されています。この場所はまさに川沿いの一部が家屋倒壊等氾濫区域となっています。建設計画の見直しが必要ではないでしょうか。、市長の見解をお聞かせください

 東園田町、椎堂、田能の島之内の皆さんは、園田地区会館の現在地での建て替えを求められています。一昨年11月には同趣旨で地域住民過半数のⅠ万6千人の署名が本市議会へ提出され審議未了となっています。また昨年6月にも園和社会福祉協議会の会長さん13人の連名で、園田地区会館の現在地での建て替えの4度目の要望書が稲村市長へ提出されました。園田地区会館の現在地での建て替えを求める要望理由の一つが、災害時の指定避難所の確保で、その必要性がさらに増していると言えます。市が計画している園田地区会館跡に建設予定の北消防署園田分署の上階に設置される多目的ホールは、消防署が管理するため、津波一時避難所にはなりますが、今の園田地区会館が担っている災害時の指定避難所にすることはできません。
 お尋ねします。洪水浸水想定区域の見直しで、島之内での指定避難所の確保は大きな課題となっています。そのためにも地域住民の強い要望である園田地区会館の現在地での建て替えを検討すべきではないかと考えますが、市長の見解をお聞かせください
 次に市の借り上げ復興住宅についてです。阪神・淡路大震災では、10万戸以上の住宅が全壊し、全半壊は25万戸以上となっています。多くの市民が住宅と生活基盤を失いました。その中で、復興公営住宅の建設がどれだけ、どこに建設されるかは重要な課題でありました。多くの復興公営住宅が建設される中、被災者の公営住宅入居のニーズに急いで応えるために借上げ住宅の制度が活用されました。借上げ住宅は、震災翌年の1996年の公営住宅法改正により、それまでの直接建設方式に加え、民間住宅ストックを活用した公営住宅の供給方式として導入されたものであります。
 阪神・淡路大震災後、この制度を活用して兵庫県内では、兵庫県、神戸市、西宮市、伊丹市、宝塚市、そして尼崎市で、当時の住宅・都市整備公団、現在の独立行政法人都市再生機構(UR)や民間マンションなどが借上げられ、公営住宅として活用されてきました。
 そしてその借上げ住宅戸数は、兵庫県はURから3120戸、神戸市はUR、市住宅公社、民間から3952戸、西宮市はURから447戸、伊丹市は民間から42戸、宝塚市は民間から30戸、そして尼崎市はURから120戸の借上げを行い、公営住宅並みの家賃で住めるようにして、復興住宅として市民の住まいを確保してきました。
 この金楽寺町にある尼崎市の借り上げ復興住宅は、1998年8月13日から20年間の期限でURから借り上げました。そして2018年8月12日に入居の明け渡し期限がきます。当初、2018年8月12日までに住宅を空にしてURに返還するとしたため、2014年度、移転の為の予算が計上されていました。しかし、市がURと協議する中で2018年8月12日まで居住して、その後、移転を話し合うと変更されたため、予算は執行されませんでした。
 そこでお尋ねします。現在、金楽寺町にある市の借上げ復興住宅に何世帯居住されているのでしょうか
 さて、先行して明け渡しの期限が到来している神戸市や西宮市では入居者に対して明け渡し裁判が行われています。今回、明け渡し請求訴訟で訴えられている入居者の多くは、入居時に20年で退去しなければならない説明は一切聞いていないし、入居許可書にもそのことは書いていないと述べられ、このことが裁判の大きな争点となっています。
 そこでお尋ねします。尼崎市の借り上げ復興住宅の入居契約書に入居は20年と記載されているのでしょうか
 以上で第1問を終わります。
第2登壇
 ご答弁をいただきました。洪水の浸水想定は今回は国の見直しですので、県の見直しを受けてから洪水はハザードマップの修正するとのことですが、防災意識を高める点からも、住民への周知や説明会は急ぐべきだと思います。あらためて要望しておきます。
 東高校跡地の特別養護老人ホーム建設計画は、変更しないとのことですが、やはり防災の観点から見直す決断が必要と思います。
 島之内地域の指定避難所は小学校、中学校を活用するとのことです。しかし、島之内3万3千人の住民、その1割の皆さんが避難すると想定しても、指定避難所はとうてい足りないぐらいです。
 市の借り上げ住宅の現在の入居者は92世帯、147人で、入居契約書に20年と記載されていない人もあるとのことですが、この点を踏まえて第2問に入ります。
 まず市の借り上げ復興住宅についてです。2015年3月の予算特別委員会第3分科会での私の質疑に対して、住宅管理担当課長は、平成30年8月にいったんURにお返しするという形になります。その後、そこに残られる方については、他の市営住宅に移っていただくというのが1つの手法でございます。転居支援困難者につきましては、まだ基準等を定めておりませんが、個別に継続というか、個別借り上げを延長として行くような形で現在、検討しております、と答弁されています。
 お尋ねします。市営住宅に移っていただくことも1つの手法と答弁されていますが。2018年8月の後、どのように対応されるのでしょうか。お答えください
 個別に継続あるいは個別借り上げを延長として行く転居支援困難者としての兵庫県の基準では①期限満了時に85歳以上、②重度の障害者、③要介護3以上のいずれかがいる世帯、④、①~③に準じる人で判定委員会が認めた世帯となっており、これらの世帯は継続して居住を認めることになっています。
 2013年に市が行った借り上げ住宅入居者の住み替えアンケート結果では、住み替えが困難と回答された方は病気、体調不良のためが54件、高齢の為が45件となっています。
 お尋ねします。尼崎市の転居支援困難者は継続入居を検討されているのでしょうか。転居支援困難者とは、どのような方を想定されているのでしょうか、お答えください
 県は今年、8月31日に、2017年4月から11月までに期限を迎えるUR借上げ復興県営住宅入居者の継続入居可否に関する判定結果を発表しました。対象となる100世帯のうち、継続入居を希望して判定を申請した70世帯について、判定委員会が69世帯を継続入居を認めました。その内3世帯は、県の独自の基準を満たさないが、基準に準じ住み替えが困難と判定委員会が認めました。
 2013年に市が行った借り上げ住宅入居者の住み替えアンケート結果では16世帯の方はずっと住み続けたいと回答されています。
 そこでお尋ねします。阪神・淡路大震災被災者支援の原点に立ち返り、いまの場所で引き続き居住を希望する方に対して、個別借り上げも検討が必要と考えますが、市長の見解をお聞かせください
 つぎにアスベスト被害者対策についてです。私はこの問題について、2013年の9月議会、昨年の6月議会で質問してきました。この質問を踏まえて行っていきます。
 かつてクボタ旧神崎工場周辺に居住していた住民遺族が起こした環境型の尼崎アスベスト訴訟は、昨年2月17日、最高裁判所第3小法廷が原告と被告クボタ双方の上告を棄却し、大阪高等裁判所の判決が確定しました。高裁判決は、クボタの周辺住民への加害責任を認め、1人の遺族に対してクボタに3200万円の支払いを命じました。公害としてアスベスト被害の企業責任を認定したのは全国で初めてのことでした。
 昨年の6月議会での私の質問、「上告棄却によって大阪高裁判決が確定し、住民への企業の加害責任を認め、公害としてアスベスト被害の企業責任を全国で初めて認定したことに、市長はどのようにお考えでしょうか」に対して、市長は、「平成27年2月の最高裁におきまして、企業の責任を認める判決が確定いたしました。クボタが青石綿を大量に使用し、大気中に飛散させ、工場周辺の住民に被害を与えたことがあらためて認められましたことは、大変重いものと受け止めております。公害と向き合ってきたまちとして、多数の被害者が出ている問題であるということをしっかりと受け止め、取り組みを進めてまいる所存でございます」と決意が述べられました。
 稲村市長は今年6月17日に国に対し石綿による健康被害救済制度等の更なる充実に関する緊急要望をされています。この要望書の要望趣旨を紹介します。「この間,石綿による健康被害の救済に関する法律に基づき、これまで600人以上の方々の申請手続きを本市で行ってきたところでございます。現状の救済給付だけでは家族とともに生計を維持していくことが難しい方々もおられます。さらに発症までの潜伏期間は10年から50年の長期にわたることから、今後とも石綿による健康被害者が続出することが予想されます。本市では、人口動態統計によると平成17年から平成26年の間に毎年21人から43人の方が中皮腫で亡くなられるなど,未だに被害が続いており、中皮腫治療方法の確立は患者にとって切実な願いであります。今後とも石綿による健康被害を受けた方を継続的に支援していくためには、石綿健康被害救済制度で医療費全額を負担することが必要であると考えます。住民の方が安心して生活できるような健康管理制度の早期創設については、この3月に本市をはじめ、関係都市共同で要望を行ったところでございます。今回「石綿健康救済法」の改正に伴い、国におかれましては、石綿による健康被害者に対する救済制度の充実及び石綿健康被害の未然防止に向けた取組への支援として次の措置を講じられることを強く要望します」として、そして6項目の要望をされています。
 そこでお尋ねします。この要望全体に対して国はどのような回答をされたのでしょうか
 国への要望の1つが「石綿による健康被害の発生が今後も見込まれることから、石綿健康被害救済法において、医療費全額を負担するよう制度構築を図られたい」です。これと同趣旨の内容の陳情を昨年、本議会により全会一致で採択しました。内容は、「アスベスト疾患に対する治療費の自己負担はゼロですが、国の負担は、国民健康保険の高額療養制度を優先した上で、本人負担となる費用の部分を国が負担するというものであります。公害による被害者の治療は、国費や加害企業などが行うべきものと考えるべきだ」となっています。
 お尋ねします。この石綿健康被害救済法において、医療費全額を負担するよう制度構築を図られたいとの要望に対して、国はどのような回答をされたのでしょうか。また、この回答に対して市はどのように対応しようと考えているのか市長の見解をお聞かせください
 アスベストによる健康被害の特徴は、低濃度であっても、アスベストを吸い込んで20年から50年経過して中皮腫や肺がんなどを発症します。市内における中皮腫による死亡者は、2012年は31人、2013年は33人、2014年も33人と続き、2002年からの2014年までの13年間で339人の方が中皮腫で亡くなられています。アスベスト疾患による犠牲者を減らすためには、早期発見にあることは言うまでもありません。中皮腫は早期に発見できれば手当ができる治療も確立がすすんでいます。アスベスト検診受診のための積極的な呼びかけと、恒久的健康管理体制の確立が不可欠となっています。
 2014年3月にとりまとめたアスベストの健康影響に関する検討会の報告書では、これまでの健康リスク調査により一定の知見が得られたことから、第2次リスク調査終了後の2015年度以降は、データ収集を主な目的とする調査ではなく、アスベスト検診の実施に伴う課題などを検討するための調査として、リスク調査にかわってアスベストばくろ者の健康管理に係る試行調査が始まっています。この試行調査が実施され1年が経過しました。
 アスベスト健康相談の流れでは、まずアスベストについて健康不安がある方は、肺がん検診を受けます。この肺がん検診の受診場所は保健所または地域巡回検診となっています。そして、必要に応じて尼崎総合医療センター、関西労災病院、兵庫医科大学病院で胸部CT検査を受けることになります。
 そこでお尋ねします。肺がん検診は検診場所を保健所や巡回検診に限定していますが、アスベストについて健康不安のある方の肺がん検診を希望する医療機関を市が募り、市民が身近で検診できるようにすることが必要と考えますが、市長の見解をお聞かせください
 市内でアスベスト被害者救済に取り組んでいる民間団体、「アスベスト被害からいのちと健康を守る尼崎の会」の相談者は、旧小田南中学校の卒業者が続いています。昨年10月に、悪性胸膜中皮腫と診断された68歳の女性は、3歳の時に尼崎に転居し、1954年から長洲小学校、1960年から小田南中学校で学んできました。今年4月に、悪性胸膜中皮腫と診断された66歳の男性は、長洲西通り、北大物町に居住し、小田南中学校の卒業生です。
 そこでお尋ねします。中皮腫などアスベスト疾患は小田南中学校など、クボタ周辺の小中学校卒業者に集中しているもとで、1955年から1975年にクボタ旧神崎工場周辺の小学校、中学校、高校に在学していた人、現在、市外在住者も含めてアスベスト検診の勧奨を強化すべきではないかと考えますが、市長の見解をお聞かせください
以上で第2問を終わります。
第3登壇
 第3問は要望に留めておきます。市の借り上げ復興住宅についてです。公営住宅法第1条では、「国及び地方公共団体が協力して、健康で文化的な生活を営むに足りる住宅を整備し、これを住宅に困窮する低額所得者に対し低廉(ていれん)な家賃で賃貸(ちんたい)し、又は転貸(てんたい)することにより、国民生活の安定と社会福祉の増進に寄与することを目的とする」としており、憲法25条の生存権保障の規定に則り判断することが大切であると考えます。
 宝塚市は、借上げ復興住宅のすべてを引き続き継続借上げを行うことを、すでに決定しています。市の借り上げ復興住宅入居者で、入居時に20年が期限であることを契約書に明記されていない方もあるとのことですが、いまの場所で引き続き居住を希望する方に対しては、個別借り上げも検討が必要であることを要望しておきます。
 アスベスト被害者対策ではこれまで繰り返し質問してきました。石綿健康被害救済法において、医療費全額を負担するよう制度構築を求める問題ですが、国民健康保険へ影響与えます、8月23日に国に要望したとのことですが、市の積極的な働きかけをさらに強化することを求めておきます。
 アスベストの健康不安を抱える人が、肺がん検診を受ける場所について医師会と協議検討を続けているとのことですが、身近で検診を受けることができることは、健康管理体制の確立の点からも必要です。
 クボタ周辺の小・中・高校の卒業者へのアスベスト検診の勧奨は個人情報や転居等の問題ででできないとの答弁でした、民間人が卒業者に知らせることは問題があると思いますが、行政がまたは学校もしくは教育委員会から卒業生に知らせることが、なぜ個人情報に抵触するのか、また個人情報は命にかかわる点は除外するとなっており、なぜ卒業生に検診をすすめることが個人情報に抵触するのか理解できません。以上で、私のすべての質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。
c0282566_19214198.jpg 次に、(仮称)尼崎市自治のまちづくり条例(以下、自治条例と言います)についてお尋ねします。市は、尼崎市をくらしやすいまちにしていくため、自治の基本理念や基本的な事項を明らかにするとともに、市民、市議会及び行政のそれぞれの権利や責務、役割を定め、市民による自治のまちづくりをすすめる自治条例を検討しています。日本共産党議員団は、この自治条例の制定を否定するものではありませんが、制定にあたっていくつかの点について市長の見解をお尋ねします。
 まず総合計画との関連です。これまで総合計画でまちづくりの方向性を示し、行政運営の総合的な指針となる、最上位の行政計画、尼崎市総合計画(ひと咲き、まち咲き、あまがさき)を策定しています。また自治条例もまちづくりの方向性を示すものです。
質問
 お尋ねします。この総合計画と自治条例はどのような関連性を持つものとなるのでしょうか、市長の見解をお聞かせください。
答弁
 総合計画は、市民、事業者、行政が目指す「ありたいまち」の姿と、まちづくりを進めていくうえでの基本的な考え方や各施策分野における取組の方向性を示したもので、計画期間を定め、議決を経た本市の最上位の計画です。その中で、特に「まちづくりの進め方」において、「市民主体の地域づくり」、「ともに進めるまちづくり」、「まちづくりを支える行政のしくみづくり」を掲げるなど、本市のまちづくりにおいて必要な考え方を示しています。こうした総合計画の考え方も踏まえ、「(仮称)尼崎市自治のまちづくり条例」では、まちづくりの理念などを定め、将来にわたり、市民の市政や地域への参画、市民が自治の力を発揮するための環境を創っていこうとするものです。

 今回検討している自治条例では、市民の権利及び責務の中で、市民は、市政のまちづくりに参画するにあたっては、他者への理解の姿勢を持つとともに、自らの発言と行動に責任を持つように努める。また、市民、協働によるまちづくりを行うにあたって、お互いを理解するとともに、自発性及び自主性を尊重するように努めるとして、支え合うまちづくりをうたっています。
 一方、国の社会保障制度改革推進法の基本的な考え方として、自助、共助及び公助が最も適切に組み合わされるよう留意しつつ、国民が自立した生活を営むことができるよう、家族相互及び国民相互の助け合いの仕組みを通じてその実現を支援していくことと、自立、自助が強調されています。
質問
 お尋ねします。国の社会保障制度の基本的な考え方の下で、自治条例が実施されれば、この条例が自助・自立を市民に押しつけるものになっていくのではと懸念しています。市長の見解をお聞かせください
答弁
 一連の社会保障制度改革に関しましては、持続可能な社会保障制度の確立を図ろうとするものであり、そのなかで自助、共助、公助の必要性についても示されているものと認識しております。議員ご指摘の、市民の自助・自立に関してでございますが、本市ではこれまでから、「孤立から自立は生まれるものではなく、市民の自立については社会における支え合いと相互不可分であり、自立しているから支え合える、また支え合えているから自立できるという関係にある」との認識をお示ししてまいりました。今回の「尼崎市自治のまちづくり条例」におきましても、「地域をよりよくしていくのは私たち一人ひとりだという自覚と行動」、「お互いを尊重し支え合うコミュニティ」、「市民の参画と協働」といった自治の力を育み、一人ひとりの力がまちづくりに活きるよう、取り組んでいこうとしているものであり、決して市民に自助・自立を押し付けようとするものではございません。

c0282566_19315848.jpg 次に自治条例です。自治条例の地域コミュニティと自治では、市民は、地域のコミュニティを構成する一員として,お互い様の精神と対話の姿勢を持って、お互いにくらしやすい地域づくりに取り組むように努めるとしています。地域コミュニティの組織として市民活動団体への加入や活動に参加し、それぞれの能力をまちづくりに活かすよう努めるとなっています。
 市民活動団体はそれぞれの要求に基づいて組織されている団体がほとんどです。要求に基づき自主的に運営されている市民活動団体へまちづくりの責務を課すことは、組織の崩壊を招く恐れもあります。
また市民活動団体の主要な団体として地域社協を想定されています。しかし市民の社協への組織率が3割台の地域も残されています。
 市は地域別予算制度の導入を計画されています。市民がひとしくまちづくりの推進を行っていかないと、地域別予算の実効性も保障されません。豊中市など多くの自治体では、地域におけるまちづくりを推進していくための組織として、自主的な自治協議会や自治推進委員会を設けています。
質問
 尋ねします。市民の社協への加入率が低い地域がある中で、市民によるまちづくりの推進がひとしくできるとお考えでしょうか。
 市民がひとしく、まちづくりを進めていくためには、市民活動団体に頼るのではなく、自治協議会、あるいは自治推進委員会など独自の自治制度を検討する必要がないでしょうか。市長の見解をお聞かせください

答弁
 社協への加入率にかかわらず、市内には、数多くの地縁団体やテーマ型団体による地域活動が展開されており、安心安全のまちづくりや身近な地域活動を支える市民運動推進協議会のほか、地区計画にかかるまちづくり協議会、社会福祉連絡協議会で行われている高齢者等見守り安心委員会や地域福祉会議、さらには、学校におけるPTA活動など、個別のテーマによって活動の母体や活動範囲が異なる団体が、地域でまちづくりに取り組んでいるところでございます。このような中で、本市において、今後の地域における自治のまちづくりを進めるに当たっては、こうした団体間のつながりをさらに深め、それぞれの持つ力が地域コミュニティに発揮されるような関係を築いていく必要があると考えております。そうしたことから、地域振興センター機能の再構築を図る中で、6地区ごとに、多様な主体が参画し、つながりを深められるような話し合いや交流などの場づくりや、地域の人材育成の支援、また、情報発信活動の支援など、様々な支援に努めてまいりたいと考えております。

 市民の市政への積極的な参加は、市職員によるわかりやすく丁寧な説明と、市民の声を十分に聞く姿勢が欠かせません。職員の皆さんの能力が問われます。現在、施策の内容などを市民の皆さんに説明する市民説明会、市民の集まりに職員が出向き、市の現状や取り組みについて説明する市政出前講座、市民の多様な意見を公募する市民意見公募手続き・パブリックコメントなどがあります。
質問
 お尋ねします。市民説明会、出前講座など市民へのわかりやく丁寧な説明と市民の声を十分に聞くパブリックコメントを自治条例の中できちんと位置付ける必要があると考えますが市長の見解をお聞かせください
答弁
 「尼崎市自治のまちづくり条例」は、本市を魅力的でくらしやすいまちにしていくため、本市における自治の基本理念をはじめ、各主体の役割などを示し、将来にわたり自治のまちづくりを進めていくための条例としたいと考えております。そのため、議員ご指摘の市民説明会や出前講座などの個々の事業について、具体的に定めることは考えておりません。しかしながら、ご質問のような各事業の取組につきましては、お示しした理念を共有し、行政としての説明責任を果たすことや、参画の機会づくりに努めるなかでは非常に重要なものであると考えておりますので、常に改善に努め、積極的に取り組んでまいりたいと考えております。

 札幌市や熊本市など各地で自治条例のなかに公的オンブズマン制度が設けられています。この制度は、市政に関する苦情を公平かつ中立的な立場で、簡易迅速に処理することにより、市民の権利と利益の保護を図り、市政に対する理解と信頼を高めるものです。具体的には、市政のことで困っている市民の申し立てを受付、苦情を調査し、市政の改善を図ることなどを目的とする制度です。行政の監視などのために任意に活動している民間オンブズマンとは異なります。
質問
 お尋ねします。公的オンブズマン制度等の新たな制度を検討したのでしょうか。お聞かせください
答弁
 他都市において、公的オンブズマン制度等を条例に位置付けている例は承知いたしておりますが、本市におきましては、先ほどもこ答弁申し上げましたとおり、本市における自治の基本理念や各主体の役割などを中心に条例案の策定作業を進めてきたところであり、公的オンブズマン制度などの具体的な方策を定めることについては考えておりません。

 次に、子どもの人権と自治条例との関係です。自治条例では、子どもは18歳未満の市民を言うとして、子どもは、社会の一員として年齢や成長に応じて、市政やまちづくりについての権利と責務を有するとしています。
子どもの権利条約を基に、子どもの人権を定める、尼崎市子どもの育ち支援条例では、子どもの成長過程において、生きる、育つ、守られる、参加する権利といった子どもの人権が尊重されるとともに、多様な人々とのかかわりや様々な経験を重ねることにより、自分を大切にする心、他人を尊重する心、規範意識などがはぐくまれ、社会の一員として様々な責任を果たすことができる大人へと成長することととらえています。
 子どもの権利条約では、子どもは様々な権利を有しているとなっていますが、義務は「他の人に迷惑をかけてはならない」との規定しか見当たりません。
質問
 お尋ねします。自治条例の中での子どもの権利と責務について、市民検討会議での議論の中味と、なぜ子どもの責務をいれたのか、お聞かせください。
答弁
 市民懇話会におきましては、子どもの権利やそれを守るための方法などを中心に議論を行ってきたところでございます。そうしたなかで、子どもについてもひとりの市民として尊重されるとともに、何らかの責務もあるのではないかとの議論があり、子どもの育ち支援条例について参考としたところでございます。同条例第9条第1項におきましては、「子どもは、様々な責任を果たすことができる大人へと成長することができるよう、(中略)その年齢及び成長に応じ、学ぶこと及び主体的に考え行動することに努めなければならない」との規定もあることから、その趣旨も踏まえて、自治のまちづくり条例においても子どもの権利と責務について規定したところでございます。

 この自治条例では、公職選挙法に定める尼崎市議会及び市長の選挙権を有する者は、将来にわたって市に重大な影響を及ぼすと考えられる事項に関し、その総数の6分の1以上の者の連署を持って、市長に対して住民投票の実施を請求することができる。市長は請求があったときには、住民投票を実施しなければならないと、常設型住民等投票を規定しています。
 住民投票には、有権者の50分の1以上の署名を集め市長へ請求し、これにより市長は住民投票を実施する条例案を市議会に提出し、可決されれば住民投票を実施する、条例の制定請求による個別型住民投票と、有権者の一定数以上の署名を集め市長に請求し、市長が条例に基づいて実施する常設型住民投票があります。この常設型住民投票は議会の議決を要しないで、実施できるもので、個別型に比べて時間を要しません。全国的には個別型住民投票制度が多数となっています。
質問
 お尋ねします。今回の自治条例で個別型住民投票ではなく、常設型住民投票としたのは、なぜでしょうか。市民検討会議ではどのような議論がされたのでしょうか。
答弁
 行政運営に当たりましては、公選で選ばれた首長と議会の二元代表制により、それぞれの権能を発揮しながら進めていくことが原則であると考えております。しかしながら、その意思形成過程におきましては、様々な機会を設け、まちづくりの主体である市民の参画を得て、意見を聞きながら方針等に反映していくことが大切であると考えております。中でも市民生活に重大な影響を及ぼす事項につきましては、市民の一定程度の発議をもって、必要な時期に市民が直接意思表示を行える機会を担保しておくことが必要であるとの考えから、常設型の住民投票としているところでございます。また、市民懇話会では、地方自治法における「直接請求」などの既存の制度も含めた住民投票制度の内容について学ぶとともに、意見交換では、「どのようなことに直接意思表示をしたいか」や、「常設型住民投票のメリット・デメリット」、また「制度化するとした場合に必要な要件」について議論を行い、多様な意見をいただいたところでございます。

質問
 お尋ねします。自治条例の住民投票は有権者の6分の1の賛同が必要となっています。6分の1の判断基準はどこにおいているのでしょうか。市長の見解をお聞かせください
答弁
 先ほどもこ答弁申し上げましたとおり、行政運営に当たりましては、公選で選ばれた首長と議会の二元代表制により、それぞれの権能を発揮しながら進めていくことが原則であると考えております。そうしたなかで、参画の手段として住民が直接意思表示を行うに当たっては、相応のハードルを設ける必要があると考えており、市民懇話会の議論においても「制度の濫用を招く可能性」について意見があったところでございます。一方で、法律における事例として、「市町村の合併の特例等に関する法律」では、6分の1以上の連署をもって、協議会設置の是非を問う住民投票を請求した場合には、必ず住民投票を実施しなければならない、といった規定がございます。こうしたことも踏まえ、本市における発議権の設定においては、同法における規定と同様、公職選挙法上の選挙権を持つ者の6分の1以上の署名とすることが妥当であると考えたところでございます。

c0282566_19245318.jpg この自治条例の制定に向けて、市民検討会議やタウンミーティングなどが開催されてきました。自治条例に対する市民の意識の醸成は感じられず、市民的論議が十分にされているとは思いません。
質問
お尋ねします。自治条例を9月議会に提出を予定されています。もっと時間をかけて市民に内容を知らせ、意見を求め、十分な論議の時間を保障すべきと考えますが、市長の見解をお聞かせください。
答弁
 本条例案の策定に当たりましては、平成25年度以降、市民懇話会やタウンミーティング、フォーラムなどを継続して開催し、多くの市民(のべ937名)の参画を得て、今後のまちづくりに必要な市民、行政の基本的な考え方や姿勢などについて、ともに学び、考え、意見交換を重ねてまいりました。こうした取り組みを経て、今後、条例案を上程する段階へと進めてまいりたいと考えているところでございます。今後も市民の皆さんに条例の内容をお知らせしていく努力を続けてまいりますとともに、条例案を策定する過程以上に、制定後の取組が大変重要でありますことから、学校教育や社会教育の場面なども含め、広く周知を図り、条例の趣旨について考える機会をつくっていくとともに、さらなる自治のまちづくりに取り組んでまいりたいと考えております。

  自治条例についてです。市が検討されている自治条例について、様々な点から市長の見解をお聞きしてきましたが、私の腹に落ちる答弁となっていません。多くの市民の皆さんも同じ気持ちの方も多いと思います。市民的に議論をつくすほど、自治条例は市民に定着していきます。自治条例のような市政の基本的な考え方を決める条例は、時間をかけてじっくり議論していくことが必要です。
 市長、この自治条例案を、十分に時間をかけ、市民的な論議を行っていこうではありませんか。
c0282566_7251722.jpg まず市内事業者の景況調査結果についてです。安倍首相は来年4月からの消費税率10%への引き上げを2年半、再延期すると表明しました。2014年4月に消費税を8%に引き上げて以来、国内総生産の6割を占める個人消費は冷え込み続けています。消費税の8%への増税から2年あまりが経過しましたが、個人消費は増税前に比べて、2年間一貫してマイナスが続いています。今年1月から3月期の数値でも、個人消費は増税前に比べても、実質で年額8兆円も落ち込んでいます。
 市は4半期ごとに市内の事業所景況調査を行っています。今年1月から3月期の尼崎市事業所景況調査は、3月時点の調査で、市内600社へアンケートを郵送して調査を行い、回答率は34.5%でありました。この結果では、景気動向指数DI値、企業の業績がよくなったと回答した企業の比率から悪くなったと回答した比率を差し引いた数値です。
 このDI値が一昨年の消費税8%への引き上げ後の6月の調査ではマイナス14.4でしたが、今回はマイナス18.3とマイナス幅が拡大し、大幅に落ち込んでいます。市内事業所の景況判断は事業所の全業種で大幅な落ち込みを示し、市内企業の景気後退が続いていることを現しています。
質問
 お尋ねします。この事業所景況調査の結果から、市内でも一昨年の消費税8%への増税の影響が続いていると考えるべきと思いますが、市長の見解をお聞かせください
答弁
 本市が実施している事業所景況調査における事業所の景況感では、消費税増税後となる2年前の4月から6月期と、最新の調査となる今年1月から3月期を比べますと3.9ポイントの落ち込みが見られ、2年前から経年で見ますと、全体的にはほぼ横ばいとなっており、結果的には景況感を測るDI値が改善されておりません。2年前の消費税増税後は、DI値の動きを見ましても、小売業を中心に増税により少なからず影響があったものと考えられますが、産業全体の景況感につきましては、海外市場の影響、円高株安、電気料金や原材料費の高騰、また従業員不足など、様々な要因による結果であると認識しております。

 次に消費税率引き上げに対する市長の政治姿勢をお聞きします。私は、消費税率の5%から8%への引き上げの際に、市長に消費税増税の中止を表明するように求めましたが、市長は将来にわたり社会保障制度を安定的に運営していくためには、増税は避けられないと答弁されました。
 税制の基本は能力に応じて公平に負担する応能負担ですが、消費税はこの原則に反しています。また、所得税の負担率ですが、この負担率は年間所得1億円をピークにして低下します。1億円以上の高額所得者は株などの売買による利益が多くを占めるためです。所得税の最高税率は45%ですが、株売買の利益にかかる税金は15%と優遇されています。
 いまタックスヘイブン、海外の租税回避地を利用し超高額所得者の課税逃れが大きな問題となっています。このタックスヘイブンを使った課税逃れの金額は、法人税だけでも全国で20兆円とも30兆円とも言われています。
 財源の確保は消費税に頼るのではなく、優遇税制を改め、応能負担の税制の原則に基づいた集め方、適正な課税を行えば、財源は確保できます。
質問
 そこでお尋ねします。消費税率10%への引き上げについて、増税延期ではなく、増税中止を国に求めるべきではないかと考えますが、市長の見解をお聞かせください
答弁
 現在のところ、国も地方も、社会保障関連経費を、赤字国債や臨時財政対策債などの、いわゆる「借金」で補っている状況にある中、「国・地方を通じた財政の健全化」、「社会保障の持続可能性」、「世代間の公平」という観点を踏まえると、偏在性が少ない安定的な財源を確保していくことが不可欠であると考えております。こうしたことから、「社会保障と税の一体改革」において、消費税率の引き上げにより対応を図ることは、必要な取組であると考えており、このたび、引き上げ時期の延期が示された中で、国に対しましては、引き続き社会保障の充実などに着実に取り組めるよう、中核市市長会をはじめ自治体間の連携も図りながら、必要な財源の確保を求めてまいりたいと考えております。

 市長は今回も将来にわたり社会保障制度を安定的に運営していくためには消費税の増税は避けられないと述べられました。
 市長、消費税と社会保障の財源をリンクさせることはやめるべきです。消費税を上げることができなければ、社会保障を我慢せよということにつながるからです。財源は消費税だけではありません。所得税、法人税など様々な税金があります。第1問で指摘したような所得税の優遇税制、中小企業に比べて有利な大企業の優遇制度、タックスヘイブン・租税回避地を利用した課税逃れなどにメスを入れるだけでも、十分な財源が確保できることを指摘しておきます。